新しい洗濯表示

これらの表示わかりますか?
洗濯表示が変わりました

※答えは一番下

洗濯表示(ケアラベル)が平成28年(2016年)12月1日から新しくなりました。
 今や生産や流通など海外との取引が一般的になりました。そこでこの変化に対応するため、国際規格(ISO 3758)の表示記号と同じものを採用した新しい「取扱い表示」を制定しました。
国内外で表示が統一されることで消費者にとっての利便性が高まると期待されているようです。

5つの基本記号

上記の「基本記号」に様々な記号を付加することで温度・弱さ・禁止を表します。

付加記号について

温度を表す「数字」や「点」

記 号

●● ●●●
 低 ▶▶▶ 高 

アイロンやタンブル乾燥※1の温度は「●」で表します。
点の数が増えるほど温度は高くなります。

数 字

液温40℃を限度に洗濯機で洗濯ができる数字は家庭洗濯での洗濯液の上限の温度を表します。

弱さを表す「線」

「線(―)」が増えるほど弱く(繊細に)なります。

線なし 弱い 非常に弱い
通常の強さ弱い非常に弱い
通常▶▶▶

禁止を表す「×」

禁止禁止を意味します。

表示を見てみよう

ご家庭の洗濯機で洗うとき
「指示(推奨)表示」から「上限表示」に

(例)40℃の場合
液温40℃を限度に洗濯機で洗濯ができる液温40℃を限度に洗濯機で洗濯ができる
液温40℃を限度に洗濯機で機で弱い洗濯ができる液温40℃を限度に洗濯機で弱い洗濯ができる
液温40℃を限度に洗濯機で非常に弱い洗濯ができる液温40℃を限度に洗濯機で非常に弱い洗濯ができる
液温40℃を限度に>手洗いができる液温40℃を限度に手洗いができる※2
家庭での洗濯禁止家庭での洗濯禁止※3
家庭洗濯の強さの目安
 強弱 
液温40℃限度に洗濯可
液温40℃を限度に洗濯機で機で弱い洗濯ができる
液温40℃限度に非常に弱い洗濯可
液温40℃限度に手洗い可

今回の「上限表示」では文字通り「上限」を表示しています。つまり範囲内であれば強めでも弱めでも手洗いでもよい、ということになります。

※2

「手洗い」とは押し洗い、振り洗い、つかみ洗いなど手でやさしく洗う方法です。
無用な確認ですが、"素手で洗うこと"ではありません。液温は40℃が限度となります。

押し洗い
手で押したり離したり(浮かせる)して洗う方法
振り洗い
水の中で素早く振って揺らして洗う方法
つかみ洗い
手のひらで握ったり離したりして洗う方法
※3
≪ 新旧記号の違い ≫
新記号 旧記号
家庭での洗濯禁止 水洗いはできない
家庭での洗濯禁止
水洗いはできない

新旧両記号は同じ意味ではありません。
旧記号では家庭用洗濯機のドライコースなどで洗濯が可能でした。それは繊維製品の特性かつ表示者の考えに基づく「指示(推奨)表示」だった為です。新しい「取扱い表示」(新記号)では繊維製品の特性を考慮したその取扱い方の限度を表示する「上限表示」に変更になりました。従って家庭洗濯はできない、ということになります。

漂白について

塩素及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる塩素及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる
酸素系の漂白剤の使用はできるが塩素系漂白剤は使用禁止酸素系の漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は使用禁止
漂白剤の使用禁止漂白剤の使用禁止

酸素系漂白剤には過酸化水素水(弱酸性)、過炭酸ナトリウム(弱アルカリ性)の2種類あります。注意書きをよく読んで用途に合わせてご使用下さい。

アイロンの設定温度について

アイロン110℃まで可能110℃まで(低温) アイロン150℃まで可能150℃まで(中温)
アイロン200℃まで可能200℃まで(高温) アイロン禁止禁止

タンブル乾燥について

低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度60℃以下)低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度60℃以下)
タンブル乾燥ができる(排気温度80℃以下)タンブル乾燥ができる(排気温度80℃以下)
タンブル乾燥禁止禁止
タンブル乾燥
コインランドリーの乾燥機や家庭用ドラム式洗濯乾燥機など洗濯物を回転させながら温風を当てて乾燥させる乾燥方法をいいます。

自然乾燥と干し方の表示
洗濯物をどう干す?

基本形の「つり干し」「平干し」

つり干し
つり干し

物干し竿、ハンガーやピンチで吊るして干す方法がよい

平干し
平干し

平らな物の上に洗濯物を干す方法がよい

★表示の「線」は洗濯物を「つるす」から「縦線」、平らに干すから「横線」で覚えましょう!

れ干し

★「線」が2本になると「ぬれたまま干すのがよい」の意になります。

ぬれつり干し
ぬれつり干し

ぬれたまま、物干し竿、ハンガーやピンチで吊るして干す方法がよい

ぬれ平干し
ぬれ平干し

ぬれたまま、平らな物の上に洗濯物を干す方法がよい

ぬれ干し とは?
洗濯機による脱水、手でねじり絞りをしないで干すことです。

日陰干し

★「斜線」が入ると「日陰で干すのがよい」の意味になります。

日陰のつり干し
日陰のつり干し

日陰で、物干し竿、ハンガーやピンチで吊るして干す方法がよい

日陰のぬれつり干し
日陰のぬれつり干し

日陰で、ぬれたまま、物干し竿、ハンガーやピンチで吊るして干す方法がよい

日陰の平干し
日陰の平干し

日陰で、平らな物の上に洗濯物を干す方法がよい

日陰のぬれ平干し
日陰のぬれ平干し

日陰で、ぬれたまま、平らな物の上に洗濯物を干す方法がよい

クリーニング表示について
家庭洗濯ができない時…

ドライクリーニング

パークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができるパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる
パークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができるパークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
石油系溶剤によるドライクリーニングができる石油系溶剤によるドライクリーニングができる
石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
ドライクリーニング禁止ドライクリーニング禁止
ドライクリーニングとは?
水を使わず、ドライ溶剤と呼ばれる石油系の溶剤を使って汚れを落とす方法です。
油性汚れをよく落とし、型くずれや収縮が起きにくく、生地の手触りや肌ざわり、着心地(風合い)などが変りにくい、などが挙げられます。
※家庭用洗濯機の「ドライコース」のことではありません。

ウェットクリーニング

ウェットクリーニングができるウェットクリーニングができる
弱い操作によるウエットクリーニングができる弱い操作によるウエットクリーニングができる
非常に弱い操作によるウエットクリーニングができる非常に弱い操作によるウエットクリーニングができる
ウェットクリーニング禁止ウェットクリーニング禁止
ウェットクリーニングとは?
クリーニング店で特殊な技術を使って洗い、専用の仕上げ設備、アイロンを使用して仕上げまで行うことです。

まとめ

今までをふまえて
洗濯表示の理解度チェック

Q.「取扱い表示」が記載されていない記号の処理を行ってもいいの?

A. 可能です。
例えばタンブル乾燥ができる記号がある場合には自然乾燥が省略されている場合がありますが、それは可能です。
禁止の記載がなければ省略された記号の処理はできるといえます。

Q.「手洗い」記号のある衣類を洗濯機の"手洗いコース"などで洗濯してもよいのか?

A.「手洗い」記号は基本的に洗濯機で洗うことを想定されていません。
洗濯機の取扱説明書やメーカーの情報を確認してください。

★より詳しく知りたい!担当省庁で確認できます

【冒頭問題の答え】
  1. 液温40℃を限度に洗濯機で洗濯ができる
  2. 塩素及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる
  3. タンブル乾燥ができる(排気温度80℃以下)
  4. 日陰のぬれ平干しがよい
  5. パークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる
  6. ウェットクリーニングができる

あわせて読みたい

HOME