洗濯を "選択する" 時代 (3)

時代は変わる!?

みっけ：この辺りはどういったお客さん、ご利用が多いのですか？

中村：コインランドリーは比較的女性の方が多いと思います。毎日来る主婦の方もいらっしゃいますし、雨になるといらっしゃる方もいらっしゃいますので、本当に常連さんが付くのだなと実感しております。

クリーニングの方は、この辺りもそうですが弊社の店舗があるところはベッドタウンになりますので、男性のスーツ・Ｙシャツとかがよくでます。都内に働きに出る方が多いので、仕事休みの土日になるとまとめてお出しになる方が多いです。奥様が持ってくるというより、「週末に自分のものを自分で持ってくる」男性が本当に多いので「やっぱり自分でやるんだな」と感じております(笑)

みっけ：(笑)

中村：ただし、だんだん市場規模も縮小しているというのは実感するところでもありますね。例えば、冠婚葬祭用の礼服は自分で洗えるものでもないので委託するしかないと思いますが、いわゆるファストファッションといわれるものであれば、ダウンジャケットひとつとってみてもプロが洗った方が綺麗にふっくら仕上がるという自負はあるのですが、コインランドリーでやったとしても、ご家庭で洗ったとしても、さして問題ないと言えます。そういった意味ではクリーニングに出すものをよりシビアに選別されている、と感じています。

みっけ：それらが市場規模縮小の背景なのですね？

中村：そうですね。家庭用の洗濯機の性能が良くなっているのもありますし、コインランドリーが増えてきているというのも、販売されている衣服もご家庭で洗えるものであったり、またその衣服自体も2～3年未満のサイクルで買い替えるとなると、洗って5年、10年という時代ではないのかなと思いますね。

使えば世界が広がる!?

みっけ：コインランドリーを使ったことのない方へのアドバイス、メッセージはありますか？

中村：私も実際自分の洗濯物で使ってみたんですけれども、率直に「便利だな」と(笑)
大きなものでも雨の日でも、一度使ってしまえば便利さがわかるなと。

毎日使ったりはしないんですけど、季節の節目ですとか何かしらの機会に一度体験していただくといいと思います。操作が難しいんじゃないかとか、色々なイメージがあると思いますが、一度使ってしまえば簡単、"便利"で"はやく"て"キレイ"と実感できます。ただ、やらないことには始まらないので。使えば世界が広がります!

みっけ：まずは"きっかけ"ですよね。 こちらの店舗では、クリーニングとして持ってくることでコインランドリーを知ることができるので、まずはクリーニングをご利用くださいということですかね？

中村：そうですね。
「こういう体験ができますよ」「やり方お教えします」とかそれを足掛かりにしてどちらも常連さんになっていただけたら、クリーニングというより洗濯業界という意味で考えれば明るいですよ。色々な選択肢がありますので是非ご利用頂ければと思います。

"憧れの職場に"

みっけ：最後に今後の御社の展望をお聞かせください。

中村：例えばコンビニの跡地といったスケールはクリーニング店としては大型になるのですが、この店舗(鴻巣店)をひとつのモデルケースとしてエリアに広げていって、そこで働くことがステータスになるようなお店をつくっていきたいね、というのは社内でも議論されているところなんです。

なんとなく、クリーニングってこう、格好いいイメージがなかったりするんです。何か「おばちゃんが暇そうにしている」とか「クレームが多そう」とかマイナスなイメージを持たれている方が多いかなとは思いますので、綺麗な店舗で格好よく仕事ができる、魅力ある職場にしたいんです。

店舗づくりも「いかにも」っていうよりはデザイナーさんを入れて、内装に力を入れたり、働く人の制服であったりと見た目でも楽しそうだなという"仕掛け"を考えて取り組んでいる最中なんです。